「新型コロナ時空間3Dマップ 全国版」都市部から日本全国各地に感染が拡大していく様子を、三次元空間で分析/JX通信社×東北大学共同開発マップ(全国版)を公開
報道ベンチャーの株式会社JX通信社(本社:東京都千代田区、代表取締役 米重 克洋 以下 「当社」)は、東北大学大学院環境科学研究科と共同で新型コロナウイルス感染症の感染状況を三次元空間で表現した『新型コロナ時空間3Dマップ』の全国版を公開しました。『新型コロナ時空間3Dマップ 全国版』は、JX通信社が独自に収集している感染施設データを元に、新型コロナウイルス感染症の感染が都市部から日本全国各地に拡大している状況を日本地図上で俯瞰的に確認できるよう開発したマップです。このマップは無料で公開されており、どなたでもPCからご覧いただけます。
- 「新型コロナ時空間3Dマップ」全国版:https://nakaya-geolab.com/covid19-stkd/japan/
- 中谷教授によるマップ説明:https://jxpress.net/http-coronavirus-map-project-general-view/
「新型コロナ時空間3Dマップ 全国版」の開発経緯と、マップの使い方
当社は独自に自治体や企業、施設による正式な発表をまとめてデータを集計し、ニュース速報アプリ「NewsDigest」などを通じて無償で提供しています。当社のデータを元に空間疫学を専門とされる東北大学の中谷教授と永田先生と共同で新型コロナウイルス感染症が、いつの時期に、どのようにして拡大したか、3Dで各地の状況を見える化する目的で、首都圏版と関西版に加えてこの度、全国版を開発し公開しました。マップでは、当社の新型コロナ関連データがリアルタイムに更新される仕組みになっています。
上記のように日本全国どの地域で感染が拡大しているのか3Dマップで確認できるようになっています。拡大すると各地域ごとの状況を確認いただけます(画面左のブックマークボタンで東京や大阪、名古屋など主要な流行地域に拡大することも可能です)。
「新型コロナ時空間3Dマップ(全国版)」から分かる全国への感染拡大状況
上記の画像は、3大都市圏において、11月後半以降の流行発生の状況を上から確認した図です。
青色の線は新幹線、薄い赤色の線はその他主要な鉄道路線を示しています。また、赤色の点は毎日5か所以上の施設で感染している地域、青色の点は毎日感染が1か所以上の施設で感染している地域、灰色の点は4日に1施設程度の発生がある地域を表しています。
この図から、11月以降の流行の再拡大は新幹線や主要な鉄道路線に沿って大都市圏を中心に郊外に広く感染発生が拡大していると分析できます。
当社では、自治体や施設からの公式発表に加えて運営するニュース速報アプリ「NewsDigest」上で直接ユーザーからの情報提供を受け付けています(※2020年12月現在、「NewsDigest」ユーザーからの情報提供数は累計で3万件を突破)
- iPhone 版 : https://itunes.apple.com/jp/app/id950527505
- Android 版: https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.newsdigest
今後も、東北大学と共に感染データに基づいて分析を重ね、Withコロナ時代の生活を少しでも安心に過ごせるよう日本全国の新型コロナウイルス感染症が発生している地域の特徴を研究により明らかにし、感染拡大防止に貢献してまいります。
東北大学大学院環境科学研究科 中谷友樹 教授・永田彰平コメント
この3Dマップで利用した資料は、個々の施設によって自発的に公開された情報が中心であり、公的に公表されている新型コロナウィルス感染症の検査陽性患者数を網羅するものではありません。しかし、両者の時間推移は強く関連しています。また施設での感染発生情報は、どのような外出先で日常的に感染が起こりうるのかを知る情報として、その独自の価値を認めることもできます。この3Dマップの最大の特徴と価値は、流行の時間推移を流行地域の地理的位置とあわせて確認できることです。とくに「雲」のような形で示される感染発生の集中が、「縦方向に伸びる」すなわち時間的に連続すると、その地域で感染が続いていることを意味します。感染が長期間にわたって続くのは主として大都市圏の中心的地区です。そこでの感染発生の密度が増加すると、幹線的な鉄道路線に沿って周囲に感染発生地域を拡大させています。そのパターンは異なる大都市圏間でよく似ていおり、時期的にも東京がやや先行しつつも、大都市圏間でおおむね連動しています。現在の第3波では、地方でも感染発生が時間的に連続する地域が新たにみられるようになっており、そうした地域の増加が危惧されます。今後は、さらなる情報の改善やより高度な分析を通して、高解像度なマップや予報的リスクマップ等への発展が考えられています。
- 「新型コロナ時空間3Dマップ」プロジェクト概要(中谷教授による説明):https://jxpress.net/coronavirus-map-project/
- 「新型コロナ時空間3Dマップ」首都圏版:
- https://nakaya-geolab.com/covid19-stkd/tokyo/
- 「新型コロナ時空間3Dマップ」関西圏版:https://nakaya-geolab.com/covid19-stkd/kansai/
東北大学大学院環境科学研究科中谷友樹 教授プロフィール
専門は地理情報科学、空間疫学。1997年東京都立大学大学院理学研究科地理学専攻博士課程修了,博士(理学),立命館大学文学部専任講師、助教授、准教授、教授、英国リーズ大学・ニューカッスル大学・シェフィールド大学客員研究員、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン客員教授、立命館大学歴史都市防災研究所副所長(兼任)等を経て,2018年4月から現職。
東北大学大学院環境科学研究科博士後期課程 永田彰平 先生プロフィール
専門は地理情報科学、空間疫学。2015年立命館大学大学院文学研究科修士課程修了,ESRIジャパン株式会社を経て現在に至る。
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