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防災・減災・BCP

水害から地域を守る水防団の役割とその基礎知識

自然災害や堤防の決壊などによる水害を最小限に防ぐために地域の水防団が日々、活動しています。

しかし、水防団がどのような組織かよく分からないという方も少なからずいるでしょう。

今回はそんな方のために水防団の基本とその取り組み、自分たちで行なっておきたい水害対策などを説明していきます。

この記事を読むことで水防団の活動を適切に把握できるようになるため、ぜひ参考にしてください。

おさえておきたい水防団の概要

水防団とは、水害による被害を未然に防ぐ活動をする防災組織のことです。

水防団のメンバーは一般的に会社員など他の仕事に就きながら、水害の予防・防災活動を行なっており、身分としては非常勤の特別地方公務員となります。

各都道府県の自治体は、以下の水防法の5条によって水防団の設置が義務付けられています。水防管理団体(指定管理団体)は、その区域にある消防機関が水防事務を十分に処理することができないと認める場合においては、水防団を置かなければならない。

しかし近年では本業との両立の難しさや高齢化、新メンバーの入団減少などの問題があり、消防団が水防団の活動を兼ねる場合も多いのが現状です。

水防団が出動する目安となる2つの基準

ここでは水防団が水防活動を行う基準を説明していきます。近隣に河川などがある地域に住んでいる方は避難を考える基準となるので、確認しておくと良いでしょう。

指定河川洪水予報(洪水予報)

指定河川洪水予報(洪水予報)とは、水防活動や住民の目安となるように河川の水位を発表する予報のことです。

国土交通省または各都道府県が気象庁と連携して発表しますが、指定された河川のみが対象となります。

また指定河川洪水予報は気象庁や市町村が市民に対して避難を呼びかける警戒レベルに該当するのが特徴です。

警戒レベルは5つのレベルに分類されており、一般的にスマートフォンやテレビなどで発表されます。

指定河川洪水予報と警戒レベルを併せて確認しておくと良いでしょう。

気象庁が発表する「指定河川洪水予報」によれば、指定河川洪水予報は以下4つの発表に分類されています。

【氾濫注意情報(警戒レベル2相当)】
水害が発生する地域や避難経路など避難行動を確認しましょう。
【氾濫警戒情報(警戒レベル3相当)】
高齢者や身体の不自由な方などは避難してください。その他の方は、いつでも避難できるように準備しておきます。
【氾濫危険情報(警戒レベル4相当)】
避難勧告が発表されます。被害を受ける地域に住んでいる方は、安全な場所へ避難してください。
【氾濫発生情報(警戒レベル5相当)】
すでに水害が発生している状態です。命を守るために最善の行動をとってください。

上記のように氾濫警戒情報以上から避難が必要ですが、浸水などの水害がすでに起きている状態での避難は危険なので、早め早めの行動を行なってください。

場合によっては、避難所ではなく自宅など近くの建物の2階以上に避難した方が安全なケースもあります。

そのため、適切な判断を行えるようにきちんと水害の状況を確認しておきましょう。

さらに詳しく警戒レベルを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

知らないと後悔する警戒レベルの基本と適切に避難するレベル

水防警報

水防警報とは、水防団などの防災組織が出動するための目安となる警報のことで、国土交通大臣や都道府県知事が発表を行なっています。

水防団が迅速に対応できるように地域住民を対象とする指定河川洪水予報よりも早い段階で発表されるのが特徴です。

国土交通省が発表する「水防警報とは」によると、水防警報には以下の6種類に分類されています。

【待機】
水位の上昇などが想定される場合に、直ちに出動できるように待機を命じる警報
【準備】
水防に関する情報共有や水門の点検など、水防を行う組織に出動の準備を伝える警報
【出動】
水防団など水防を行う組織に出動を命じる警報
【指示】
水防活動に関する指示や水害による被害状況を指摘する警報
【解除】
水害が解消した際や水位が基準よりも下がった場合に水防活動の停止を伝える警報
【情報】
雨量や水位の状況などを伝える警報

ただし地震で堤防が損傷し水害が発生するなど、直ちに水防団が出動しなければならない状況もあるため、場合によっては待機と準備が省略されることもあります。

堤防の主な5つの被害

堤防は復旧しやすく拡大が容易などの理由から一般的に土や砂利で作られています。

しかし内部の劣化を把握しづらい、内部に隙間ができているおそれがあるという大きな欠点を抱えており、洪水などが発生すると堤防がさまざまな被害を受ける場合があるのです。

水防団などの水防組織が対処する堤防の被害には以下の5種類があります。

【越水・溢水】
河川の水位が上昇し、堤防から溢れ出す状態です。
【漏水】
河川の水位が上昇によって堤防に水が浸透し、外へ漏れ出すことです。
【深掘れ(洗掘)】
激しい川の流れによって堤防が削られる状態です。
【崩壊】
激しい川の流れによって堤防の一部が崩れる状態を指します。
【亀裂】
上昇した河川の水圧などによって堤防にひび割れが発生することです。

上記いずれかの被害が進行してしまうと堤防が決壊し周囲に深刻な水害もたらすため、水防団には迅速な対応が求められています。

今回は堤防が受ける被害を説明しましたが、発生する具体的な水害を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

企業が水害対策を行うべき理由と効果的な5つの水害対策

水防団が行う代表的な4つの水防工法

水防工法とは、自然災害などで堤防が損傷を受けた場合に水害を防ぐ目的で行われる処置のことです。水防団が行う主な水防工法には、主に以下の4つがあります。

【積土のう工】
越水・溢水が起こる可能性が高い場合に、堤防の上面に土のうを積む工法
【シート張り工】
損傷した川側の堤防をシートで保護し、堤防の崩壊を防ぐ工法
【月の輪工】
堤防の居住地側斜面に漏水が発生した場合に半月状に土のうを積んで、漏水の勢いを抑えることで堤防の崩壊を防ぐ工法
【釜段工】
堤防の居住地側平場に水が噴き出した際に、土のうを円状に積んで水を溜めて勢いを抑える工法

上記以外にも様々な水防工法があり、水防団は適切な水防工法を迅速に施すことが求められています。

団員を守る退避基準の整備が課題

水防団は水害発生時に地域住民の避難誘導などをしながら水防活動を行わなくてはならないため、水防団員が被害を受ける場合も少なくありません。

例えば総務省消防庁が発表する「消防団の被害」によれば、2011年に発生した東日本大震災では水門の閉鎖など水防活動を行なっていた消防団員59人のうち3人が津波に飲み込まれ亡くなってしまったのです。

水防団員の安全を確保するため、以下のように国土交通省は前述した水防法や水防月間実施要綱への追記を定期的に行なっています。

【平成23年水防法改正】
第32条の3
津波災害警戒区域に係る水防団、消防機関及び水防協力団体は、同法第五十四条第一項第三号に規定する津波避難訓練が行われるときは、これに参加しなければならない。
第7条の2
都道府県の水防計画は、津波の発生時における水防活動その他の危険を伴う水防活動に従事する者の安全の確保が図られるように配慮されたものでなければならない。

【平成29年度水防月間での周知】
水防活動従事者の安全確保
水防管理団体等は、水防活動従事者の安全を確保するため、水防活動従事者の退避ルールの確立に努めるとともに、水防訓練等の機会を利用して無線通信機器やライフジャケット等安全装備の点検・整備を実施すること。

ただし国土交通省が実施した「水防活動の活性化に係る取組」のアンケートである「団員の退避判断基準等の認識」によれば、水防団の退避基準およびに安全管理については、回答が以下のようになっています。

  • 基準はあるが、十分でないと感じる 35%
  • 基準はない 34%
  • 基準があり、十分だと感じる 31%

※全国223水防団(消防団)の2,230人を対象にアンケート調査を実施。

上記のように基準がない、もしくは不満を抱えている方は合計69%です。

このような状態だと団員が逃げ遅れて被害を受ける可能性が高く、国土交通省は身の危険を感じた水防団員が自らの判断で避難できるように2019年から全国共通の退避基準の策定に着手しています。

自分たちで行うべき5つの水害対策

次に自分たちの身を守るために行なっておいた方がいい主な水害対策を説明していきます。どれも参考になる情報ばかりなので、ぜひ読み進めてください。

浸水対策用品を用意しておく

水害から事業所や自宅などの建物を守るために浸水対策用品を確保しておきましょう。主な浸水対策用品には、以下の2種類があります。

【土のう・水のう】
水や土砂の侵入を止める水や土が入った袋のこと
【止水板】
建物の出入り口に設置する、水の侵入を防ぐための板

土のう・水のうがない場合は、二重のゴミ袋に水を入れると簡易的な水のうになるので、覚えておきましょう。

水害発生時は、建物の出入り口だけではなくトイレや洗面所から水が逆流するケースもあるため、水害が発生する危険性が高い場合はトイレや洗面所にも忘れずに土のう・水のうを設置してください。

また浸水による事業所の設備の故障を防ぐために、あらかじめ事業において重要な設備などは高階層に設置しておくといいでしょう。

ハザードマップを確認する

事業所や自宅がある地域にどのような水害リスクが潜んでいるのかを把握するために、あらかじめハザードマップを確認しておきましょう。

ハザードマップとは、災害の規模や被害状況を予測し、安全な避難場所や避難経路を記載した地図のことで、国土交通省や自治体のHPなどで見ることができます。

ハザードマップで事業所や自宅にどのような場所から浸水しやすいかなどをよく把握し、きちんと対策しておきましょう。

またハザードマップはあくまでも予測でしかないので、実際の災害発生時には水害の規模が大きくなる場合もあり、状況によっては安全な避難場所や避難経路も被災してしまうおそれもあります。

そのため、必ず2箇所以上の避難場所と避難経路を選んでおくといいでしょう。

情報収集で迅速な対応を行う

水害の発生状況をきちんと把握するために正確な情報収集が重要です。

情報収集の手段は様々ですが、近年は以下3つのメリットがあるSNSが個人間だけでなく企業や自治体などで活用されています。

  • 今、起きた出来事をリアルタイムで知れる
  • 報道機関ではカバーしきれない情報も入手できる
  • 災害発生時でもインターネットが繋がれば使える

ただしSNSはデマ情報や誤った情報も拡散されやすいという大きなデメリットがあり、情報の真偽を見極めることが必要不可欠です。

企業によっては人海戦術でSNSに投稿された情報の調査を行なっている場合もありますが、情報の見極めに時間がかかり、どうしても情報の取り漏らしが発生してしまいます。

そのため、デマ情報や誤った情報の収集・発信が許されない企業や報道機関では、この課題をクリアするためにFASTALERTなどのSNS緊急情報サービスを導入しています。

FASTALERTなどのSNS緊急情報サービスは、AIがSNS上の情報を自動的にリアルタイムで収集・解析し、正確な情報のみを提供する仕組みです。

企業がSNSで情報収集を行う上では決して欠かすことのできないサービスなので、導入を検討するといいでしょう。

BCP・防災マニュアルを策定する

企業の場合は水害から事業所を守るため事前にBCP・防災マニュアルを作成しておきましょう。

BCPとは、災害や取引先とのトラブルなど事業におけるありとあらゆるリスクが発生した際に、事業の継続または早期復旧を図るための計画のことです。

BCP・防災マニュアルできちんとリスク発生時の対応を定めて、従業員に周知しておけば冷静に適切な対応を行えるようになるでしょう。

また策定したBCP・防災マニュアルを従業員に浸透させるために定期的に訓練や教育を実施し、訓練終了後にマニュアルの内容を改善していけば、より完成度の高いBCP・防災マニュアルに近づいていくはずです。

より詳しくBCPや防災マニュアルを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

BCPの基礎知識と導入するべき理由を分かりやすく解説

防災マニュアルの効果的な作り方と防災に必要な2つの対策

保険に加入しておく

水害による被害が深刻になると事業の再開が長期化してしまうなど多くの弊害が発生してしまいます。

そのため、事業の損失を最小限に抑えるために事前に保険に加入しておくといいでしょう。

災害による損失を補償する保険には、主に以下の2種類があります。

【火災保険】
火災や風水害、事故によって建物や家財が被害を受けた場合に補償する保険
【企業財産包括保険】
企業のあらゆるリスクを補償する保険

火災保険の種類によっては水害による被害を補償してくれる場合もありますが、リスクヘッジの観点では企業財産包括保険が頼りになります。

例えば企業財産包括保険は、建物や設備だけではなく、事業の中断によって得られなかった利益や復旧に必要なコストなども補償しているのです。

想定以上の被害を受けてしまう場合に備えて、きちんと保険に加入しておくと良いでしょう。

さらに詳しく防災対策として役立つ保険を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

防災対策としての保険が大切な理由と代表的な6種類の保険

まとめ

今回は水防団の基礎知識とその取り組み、自分を守るために導入したい水害対策などを紹介しました。本記事の重要なポイントは、次の3点です。

  • 水防団とは水防活動を行う防災組織のこと
  • 水防団は会社員や消防団などが兼業で行なっている場合が多い
  • 被害を受けた堤防の迅速な応急処置が水防団に求められている

この記事を参考に水防団の取り組みを知り、水害に備えましょう。

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