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防災・減災・BCP

コロナ禍における複合災害の影響とリスクに備える対策7選

新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に進んでいます。

日本では頻繁に台風や地震などの自然災害が発生していますが、このコロナ禍において複合災害になった場合、従来の避難所では集団感染リスクなどがあるとされており、何も対策していなければ被害が深刻になるおそれがあります。

しかし具体的に新型コロナウイルスとの複合災害に備えてどのような対策を行えば良いのか分からない方も多くいるでしょう。

今回はそんな方のために新型コロナウイルスと複合災害の基礎知識や従来の避難所で発生するリスク、複合災害を想定した対策方法などを解説していきます。

この記事を読むことで、コロナ禍における複合災害に備えるためのヒントになるため、ぜひ読み進めてください。

※現時点(本記事公開時点)の情報を説明していきます。今後の研究結果や動向によって内容が変わるおそれがあるため、ご注意ください。

世界的に感染拡大が進む新型コロナウイルス

2019年11月に中国の武漢で確認されてから世界的に感染が拡大する新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)。

CDC(アメリカ疫病予防管理センター)が発表する「Interim Clinical Guidance for Management of Patients with Confirmed Coronavirus Disease (COVID-19)」によれば、新型コロナウイルスの潜伏期間は14日間であり、平均では4〜5日程度で発症するようです。

新型コロナウイルスが発症すると、基本的には主に以下の症状が現れるとされています。

  • 37.5度以上の発熱
  • 倦怠感
  • 息苦しさ
  • 咳や鼻水
  • 嗅覚・味覚障害 など

重症化すると肺炎や呼吸困難に陥るとされていますが、人によっては新型コロナウイルスに感染しても少し体調が悪い程度にしか自覚できない無症状に陥るケースも確認されています。

現時点で立証されている新型コロナウイルスの感染経路は、飛沫感染と接触感染の2種類があります。それぞれの意味は以下のとおりです。

【飛沫感染】
新型コロナウイルス感染者の咳やくしゃみによって飛び散った飛沫(ウイルスを含んだ水分)を鼻や口から吸い込んで感染することです。
飛沫の最大飛距離は2メートルであり、それ以上離れていれば感染しないと考えられています。

【接触感染】
新型コロナウイルス感染者の飛沫に手で接触し、その状態で目・鼻・口などの粘膜に触れると感染します。
電車のつり革やドアノブ、エレベーターの押しボタンなど不特定多数の方が触れる箇所には十二分に注意する必要があります。

詳しく新型コロナウイルスの症状や無症状を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

新型コロナウイルスの主な症状と無症状の場合に行うべき対応
新型コロナウイルスにおける無症状の基礎知識と行うべき対応

深刻な被害をもたらす複合災害

複合災害とは、ほぼ同じタイミングもしくは災害の復旧作業中に別の災害が発生することです。また複合災害は以下3つの理由で単独の災害よりも対応が難しくなります。

  • 災害の被害を受けた地域に新たな災害が発生することで被害が拡大する
  • 復旧中に別の災害が発生することで復旧をやり直すことになる
  • 別の地域で災害が発生することにより救助隊や支援物資などのリソースが分散するおそれがある

複合災害は地震や津波などさまざまな組み合わせで発生しますが、まずはどのような災害があるのかを把握しておくことが大切です。

災害を大まかに分けると自然災害、人為災害、特殊災害(CBRNE災害)の3種類があり、人為災害と特殊災害はさらに細く分類されています。それぞれの意味は以下のとおりです。

【自然災害】
自然災害とは、自然現象によって引き起こされる災害のことです。「被災者生活再建支援法」第二条では「暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火その他の異常な自然現象により生ずる被害をいう。」と定義されています。

【人為災害】
人為災害とは、事故など人為的な要因によって発生する災害のことで以下の5種類に分類されています。
①都市災害
火災、大気汚染、水質汚濁など
②労働災害(産業災害)
メンタルヘルスなど労働が原因で負傷したり、疫病にかかったりする災害
③交通事故
自動車の交通事故や飛行機・船舶事故など
④管理災害
計画や操作ミス、ずさんな設計、管理の怠慢など
⑤環境災害
水質汚濁など環境破壊が要因となって起きる災害

【特殊災害】
特殊災害とは、化学物質の漏洩など自然災害以外が要因となって生じる災害のことです。
①Chemical(化学)
有害化学物質の漏洩や化学兵器など
②Biological(生物)
病原体のパンデミックや生物兵器など
③Radiological(放射性物質)
原子力発電所の事故や放射性物質の漏洩など
④Nuclear(核)
核兵器を使ったテロ
⑤Explosive(爆発)
テロや事故による爆発

新型コロナウイルスは特殊災害のBiolocical(生物)に分類されています。上記のように災害と一口に言っても様々な種類があるため、事前に複合災害を正確に予測しておくことが難しいです。

しかし、コロナ禍+地震などどのような複合災害が起こり得るのかをある程度想定しておくと良いでしょう。

特にコロナ禍+自然災害の複合災害では、避難所へ向かわなければならないことが多いので、新型コロナウイルスによる集団感染リスクが高いとされています。

そのため、新型コロナウイルスが蔓延する今の状況では自然災害との複合災害を優先的に対策するべきだと考えられます。

CROATIA WEEKが発表する「Tremors continue in Zagreb」でも語られているとおり、クロアチアでコロナ禍における複合災害は実際に発生しています。

新型コロナウイルスの感染拡大が進む2020年3月23日にクロアチアでマグニチュード5.5を記録する大規模な地震が発生し、26,000棟以上の建物が損傷するなど多くの被害を受けました。

これによって人々は周囲と距離をとるなど新型コロナウイルス対策を行いながらの避難を余儀なくされたのです。

Total Croatia Newsが発表する「New York Times Praises Croatian Resilience in Coronavirus Fight」でも語られているとおり、クロアチアでは新型コロナウイルスに対して厳しい措置が取られています。

その影響もあったためか、幸い地震によって新型コロナウイルス感染者が急増することはありませんでしたが、現在も復旧が続いています。

新型コロナウイルス感染拡大における複合災害の主な3つの影響

ここまで新型コロナウイルスと複合災害の基本を説明しました。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、地震など複合災害が発生した場合、どのような影響を及ぼすのでしょうか。

この章ではコロナ禍における主な複合災害の影響を解説していきます。どれも重要な内容になるので、ぜひ読み飛ばさず参考にしてください。

3つの密による集団感染のおそれ

体育館など従来の避難所は3つの密を満たす傾向があり、新型コロナウイルスの集団感染が発生してしまうおそれがあります。

厚生労働省が発表する「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」によれば、以下3つの条件を満たす場所で新型コロナウイルスの集団感染が確認される傾向があるようです。

  • 換気が悪い空間(密閉空間)
  • 人が密集している(密集場所)
  • 近距離で会話や発声が行われる(密接場所)

上記3つの条件をあわせて日本政府は3つの密と呼称しており、集団感染を防ぐために3つの密はもちろん、上記いずれかの条件に当てはまる場所を避けるように推奨しています。

しかし、学校の体育館など自治体が指定する避難所には多くの人が集まる傾向があり、場合によっては1人あたりの面積が1畳分のスペースしか与えられないこともあります。

このような状況下では3つの密を満たしやすく、新型コロナウイルスを何も対策していない状態で複合災害が発生すると集団感染が起きるおそれがあるのです。

エコノミークラス症候群など災害関連死の増加

日本の避難所は数の足りないトイレや冷たい食事、雑魚寝など劣悪な環境になる傾向があるとされています。このような避難所での生活は負担が大きく、災害関連死に繋がる場合もあります。

災害関連死とは、災害の被害によって直接亡くなるのではなく、避難中に病気の発症や持病が悪化して間接的に亡くなることです。内閣府防災が発表する「災害関連死について」では、以下のように定義されています。

【災害関連死】
当該災害による負傷の悪化または避難生活等における身体的負担による疾病により死亡し、災害弔意金の支給等に関する法律(昭和48年法律第82号)に基づき災害が原因で死亡したものと認められたもの

災害関連死には、主に以下の原因があげられます。

  • エコノミークラス症候群
  • 避難所でのストレス
  • 栄養不足などによる衰弱死
  • 人手不足により治療が受けられない
  • 復旧中の過労死 など

一般社団法人避難所・避難生活学会が発表する「新型コロナウイルス感染拡大における車中泊の危険性について」で指摘されているとおり、新型コロナウイルスの感染が報告されている今の状態のまま複合災害が発生すると避難所での3つの密を避けるために避難の手段として車中泊を選ぶ方が増えることも想定できます。

しかし、車中泊を選んだ場合は、適切な対策を取らないとエコノミークラス症候群に陥るおそれがあるのです。

エコノミークラス症候群とは長時間同じ姿勢を取り続けることによって血栓が発生し、呼吸困難や胸痛、失神などを引き起こす病気で、最悪は亡くなる場合もあります。

実際に避難所などでエコノミークラス症候群によって亡くなる方は確認されているのです。

新潟大学大学院呼吸循環外科の榛沢和彦氏が発表する「災害後エコノミークラス症候群等循環器疾患発生の分析」によれば、2004年に発生した新潟県中越沖地震では避難していた11人がエコノミークラス症候群(症候性肺塞栓症)を発症し、そのうちの4人が亡くなっています。

さらに詳しく災害関連死の基礎知識や対策を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

災害関連死の覚えておきたい基礎知識と発生を防ぐ4つの対策

ボランティアなどの自粛による復旧の遅れ

朝日新聞が発表する「コロナ禍に大災害が襲ったら 避難所は、ボランティアは」によれば、2019年10月に台風19号の被害を受けた長野市長沼地区では復旧や避難所の協力をボランティアたちが行なっていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を懸念する声が一部の住民から寄せられて、長野県災害時支援ネットワークがボランティの活動自粛を要請したようです。

この事例のようにコロナ禍において複合災害が発生すると3つの密による新型コロナウイルスの集団感染を防ぐという観点から協力をお願いするボランティアの数の縮小もしくは自粛となるおそれがあります。

さらにボランティアが十分に活動できないことによって、人手不足に陥り、災害発生後の復旧作業も長期化する可能性もあるのです。

新型コロナウイルスを踏まえて対策が進む避難所の運営

コロナ禍における複合災害が発生した場合は、従来の避難所では新型コロナウイルスの集団感染リスクがあるため、自治体などは様々な対応を求められています。

内閣府が発表する「避難所における新型コロナウイルス感染症への更なる対応について」によれば、避難所を運営する自治体に向けて以下の内容を発表しています。

  • 可能な限り多くの避難所の開設
  • 避難者の健康状態の確認
  • 避難所の衛生環境の確保
  • 手洗いや咳エチケット等の基本的な対策の徹底
  • 十分な換気の実施、スペースの確保 など

同発表でも語られているとおり、新型コロナウイルスの集団感染防止の観点では一人ひとりの十分なスペースを確保するために避難所の収容人数を減らし、新たに指定避難所以外の避難所も開設することが大切です。

例えば同発表では従来の避難所のほか、民間の旅館やホテル、友人や親戚の家も避難先として活用するように求めています。

長野市役所が発表する「災害時の避難について(新型コロナウイルス感染症と自然災害の複合災害に備えて)」で語られているように従来の避難所以外に避難することを分散避難と呼んでおり、3つの密や新型コロナウイルスの集団感染を回避する上では重要です。

またJVOAD避難生活改善に関する専門委員会の「新型コロナウイルス避難生活お役立ちサポートブック」では、新型コロナウイルスの集団感染を防ぐため以下のように避難者の状態に応じた4種類の居住空間(ゾーニング)の対応が推奨されています。

【ゾーンA:感染者・濃厚接触者】
医療機関や個室を確保できるホテル・旅館などに支援依頼する

【ゾーンB:症状がある方】
個室が確保できるホテル・旅館などや専用の個室に案内する

【ゾーンC:要配慮者(高齢者・身体の不自由な体・妊婦など)】
福祉避難所や避難所の福祉避難スペースに案内する

【ゾーンD:症状や持病などがない方】
一般の避難スペースに案内する

居住空間だけでなく、スペース内でも人と人との間に最低1m以上(可能であれば2m)以上の距離を確保し、高さ2mのパーテーションを設置することを求めています。

これらの対策は基本的に自治体が運営する避難所へ向けた内容ですが、企業においても参考にすると良いでしょう。

これまでの日本政府は災害発生時に安全確認が取れるまでの3日程度、企業に対して帰宅困難者になった従業員をオフィスに留まらせるように「東京都帰宅困難者対策条例」などの条例によって推奨しています。

災害発生後の3日間は72時間の壁と言われ、72時間をすぎると負傷者の生存率が著しく下がることから人命救助では重視されているため、人命救助を妨げないように帰宅困難者の帰宅の抑制が求められているのです。

しかしコロナ禍における複合災害では十分なスペースを確保する必要があるなど、オフィスへの避難方法を変える必要があると推測されます。そのため、分散避難の実施などを検討すると良いでしょう。

詳しく72時間の壁や帰宅困難者を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

災害時に72時間の壁が重視される理由と乗り切るための対策
企業に帰宅困難者対策が求められる理由と効果的な対策5選

コロナ禍における複合災害に備えるための対策7選

ここまで説明したように新型コロナウイルスが蔓延する今の状況下で、これまで通りの避難をすると新型コロナウイルスの集団感染が発生するおそれがあります。

この章では、コロナ禍における複合災害の対策を説明していくので、ぜひ参考にしてください。

在宅避難なども視野に入れる

前述したJVOAD避難生活改善に関する専門委員会の「新型コロナウイルス避難生活お役立ちサポートブック」で推奨されているようにコロナ禍+地震など複合災害発生時、自宅が安全で二次災害の可能性が低いのであれば、避難所ではなく、自宅で過ごす在宅避難を選ぶと良いでしょう。

というのも避難所で十分に対策が行われていない場合は、新型コロナウイルスの集団感染リスクがあるとされているためです。

また多くの方が在宅避難を選ぶことによって避難所のスペースの確保にも繋がります。

前述した内閣府が発表する「避難所における新型コロナウイルス感染症への更なる対応について」で語られているとおり、分散避難では自宅だけでなく、友人や親戚の家も避難先として検討することもできます。

ただし、いずれの避難先も安全で二次災害のリスクが低いと判断できる場合のみ選ぶことができます。

「なんとなく家の方が安全だと思う」と十分に調べないまま安易に考えてしまうと二次被害に巻き込まれてしまうおそれがあるため、後述するハザードマップや警戒レベルできちんと状況を把握した上で避難先を決めましょう。

防災グッズを備蓄しておく

在宅避難などをするためには事前に防災グッズを用意しておきましょう。一般的に水道・ガス・電気のライフラインの復旧や救助活動が落ち着くまでに3日程度かかると言われています。

そのため、3日分を必要最低限とし余裕を持って1週間分の防災グッズを用意しておくと良いでしょう。1週間分の防災グッズを準備しておけば、広範囲にわたる災害が発生しライフラインの復旧に時間がかかる場合もある程度は備えることができます。

阪神・淡路大震災を機に設立された人と防災未来センターが発表する「減災グッズチェックリスト」によれば、防災グッズには0次・1次・2次の3種類があるとされています。

【0次:常に携帯しておきたい最低限の防災グッズ】
飲料水、携帯食、スマートフォン、防災ラジオ、簡易トイレ、救急用品など

【1次:被災後の1日を過ごすための防災グッズ】
非常食、防災ヘルメット、軍手、懐中電灯、ブランケットなど

【2次:数日間をしのぐために備蓄しておくべき防災グッズ】
備蓄水、備蓄食、カセットコンロ・ボンベ、地図など

上記を参考に防災グッズを用意しましょう。避難セットを購入し、そこから足りない防災グッズを揃えていくのも手です。

また東日本大震災で約515万人の帰宅困難者が発生したことを機に内閣府は以下の「東京都帰宅困難者対策条例」の条例17号で企業に対して防災グッズの確保を求めています。

【東京都帰宅困難者対策条例条例17号】
事業者に従業者の一斉帰宅の抑制と従業者の3日分の食糧等の備蓄についての努力義務を課します

この条例の対象は正規・非正規を問わず全従業員であり、全従業員分の防災グッズを確保しておくのが理想的です。

この条例に書かれている努力義務とは「〜するよう努めなければならない」という意味合いであり、この条例を破ったことに対する罰則は設けられていません。

しかし、企業には以下の「労働契約法」の第5条によって従業員に対する安全配慮義務が課せられているのです。

【労働契約法第5条】
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする

コストが惜しいからと一切防災グッズを用意しなかったことが原因で従業員が被害を受けてしまった場合、安全配慮義務違反として法的責任を問われ、損害賠償金を支払わなくてはなりません。

そのため、できる限りの防災グッズを確保しておきましょう。

新型コロナウイルス対策でテレワークを実施している場合、従業員が在宅避難できるように従業員にあらかじめ防災グッズを自宅に用意しておくように伝えておくと安心です。

防災グッズの種類や量を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

揃えておきたい防災グッズの基本と必要な防災グッズ18選
防災で準備するべき食品「非常食」のおさえておきたい基礎知識

自宅やオフィスなどに安全対策を施しておく

前述したように新型コロナウイルスを踏まえて在宅避難などをするためには自宅やオフィスが安全な環境でなくてはなりません。

そのため、室内に安全対策を施しておきましょう。手軽で効果的な安全対策には主に以下の対策があります。

【棚・キャビネット(オフィス・自宅共通)】
なるべく壁につけ転倒防止ストッパーで固定する。オフィスの中央や自宅の寝室に棚・キャビネットを置く場合は、腰までの高さのタイプを選ぶ

【窓ガラスなど(オフィス・自宅共通)】
窓ガラスやガラス製ドアの破片が飛び散ることを防ぐために飛散防止シートを貼る

【PCやコピー機などのOA機器(オフィスの場合)】
PCやコピー機の転倒・落下による負傷を防ぐためにあらかじめジェルマットやバンドで固定する

また地震による停電が発生した際に在宅避難ではなく避難所などへ向かう場合は、通電火災を防ぐために必ずブレーカーを落としましょう。

通電火災とは、電気が復旧した際に暖房などの電化製品が可燃物に触れていたり、電源コードの損傷していたりすることで発生する火災です。

通電火災は避難中で誰も近くにいない場合に発生しやすいため、初期消火が難しく、大規模な火災に繋がるおそれがあります。

実際に甲府地区消防本部が発表した「震災時は通電火災に注意!」によれば、阪神・淡路大震災と東日本大震災で発生した火災の6割が通電火災によるものだったことが明らかになっているのです。

そのため、避難所へ向かう際は必ずブレーカーを落としましょう。

情報収集を行う

発生する災害の種類によっては警戒レベルで避難の目安を知ることができます。

警戒レベルとは、災害発生時に地域の住民が迅速に避難できるようにレベル分けされた防災情報のことで、対象となる災害は、大雨・氾濫・洪水・高潮・土砂災害の5種類です。

警戒レベルは以下のように5段階でレベル分けされており、数字が大きくなるほど災害の危険性が増していきます。

【警戒レベル1(気象庁が発表)】
防災情報を確認するなど災害に備える必要がある

【警戒レベル2(気象庁が発表)】
避難場所・避難経路を確認するなど、避難行動をチェックする

【警戒レベル3(市町村が発令)】
高齢者や体の不自由な方、乳幼児とその支援者は避難を始める。その他の方も避難の準備を行う

【警戒レベル4(市町村が発令)】
全員避難と言われ、対象地域の住民は避難する

【警戒レベル5(市町村が発令)】
すでに災害が発生している状態

警戒レベル3から避難が必要になりますが、段階を踏まずに警戒レベル2から突然警戒レベル4になることもあるため、早め早めの行動を心がけましょう。

また警戒レベル4は全員避難と言われていますが、避難が発令された地域の中で特に被害を受ける可能性が高い場所に住んでいる方が避難所へ向かう必要があるという意味です。

防災情報などを調べた上で自宅などが安全であると分かっていれば、在宅避難などで問題ありません。

さらに詳しく警戒レベルを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

知らないと後悔する警戒レベルの基本と適切に避難するレベル

また新型コロナウイルス・災害情報を調べるにあたって以下3つのメリットがあるSNSが個人間だけでなく、自治体や企業でも活用されています。

  • 今、起きた出来事をリアルタイムで把握できる
  • 報道ではカバーしきれない細かい情報も知れる
  • 災害発生時もインターネットが繋がれば利用できる

しかしSNSにはデマや誤った情報も拡散されやすいという大きな問題点を抱えているのが現状です。

また人海戦術で情報の正誤を確認してもどうしても取り漏らしが発生してしまいますし、SNSに投稿された情報の分析に時間がかかります。

これらの課題をクリアしつつ、SNSを有効活用するために自治体や企業はFASTALERTなどのSNS緊急情報サービスの導入を始めています。

FASTALERTなどのSNS緊急情報サービスは、AIがリアルタイムで自動的にSNS上に投稿された情報を収集・分析し、正確な情報のみを利用者に提供する仕組みです。

SNSの情報収集に課題を感じている企業担当の方は、導入を検討すると良いでしょう。

ハザードマップを確認する

自宅やオフィスの周辺にどのようなリスクがあるのかを把握するためにあらかじめハザードマップを確認しておきましょう。

ハザードマップとは自然災害による被害とその範囲をあらかじめ予測し、安全な避難場所・避難経路を記載した地図のことです。

地震や土砂崩れ、洪水など自然災害の種類別にハザードマップが用意されており、国土交通省や自治体のHPで確認することができます。

しかし特に複合災害の場合は何が起こるのか分からず、安全とされていた避難場所・避難経路も被災してしまうケースもあります。

そのため、1種類だけでなく複数のハザードマップを確認した上で、2箇所以上の避難場所と避難経路を決めておきましょう。

リスクマネジメントでリスクを洗い出す

企業においては、新型コロナウイルスを前提にどのような複合災害が発生し得るのかを把握するためにリスクマネジメントを行いましょう。

リスクマネジメント(リスク管理)とは、事業などに影響を及ぼす災害などのリスクを把握し、あらかじめその影響を回避または最小限に抑えるプロセスのことです。

リスクマネジメントは、以下4つのステップで行います。

【リスクを特定する】
事業にどのようなリスクが潜んでいるのかを探るため、想定されるリスクを全て洗い出す。1人に任せると内容が偏ってしまうため、各部署から集めた複数人で行う

【リスクを分析・評価する】
リスクの影響度と発生確率を分析し、対処するべきリスクの優先順位をつけていく

【リスク対応を行う】
それぞれのリスクに対して適切な対応を決めていく

【定期的に改善する】
いざという時に機能しないおそれがあるため、リスクマネジメントの内容を定期的に見直し、改善していく

前述したように発生する複合災害の組み合わせは様々ですが、新型コロナウイルスを前提に優先的に対処するべきリスクの対応を適切に定めましょう。

さらに詳しくリスクマネジメントを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

知って得するリスクマネジメントの必要性と効果的な進め方

BCP・防災マニュアルを策定する

企業の場合、万が一のために備えて事前にBCP・防災マニュアルを作成しておきましょう。BCPとは、災害などのリスク発生時に事業の継続または早期復旧を図る計画のことです。

このBCPを作成していないまま、災害が発生すると冷静な判断ができないことで適切に行動できず、事業の復旧をスムーズにできないおそれがあります。

BCPや防災マニュアルの作成に着手するにあたって、特に企業において優先的に対処するべき複合災害を想定したBCP・防災マニュアルを策定すると良いでしょう。

BCPや防災マニュアルで事前に災害などリスク発生時の対応を定めた上で従業員に浸透させておけば、万が一の際も適切に対処できるようになります。

策定したBCP・防災マニュアルを従業員に浸透させるためには定期的な訓練が欠かせませんが多人数で行うと新型コロナウイルスの集団感染リスクがあると考えられるため、オンライン上で机上訓練を実施すると安心です。

またBCP・防災マニュアルは1度策定したら、それで終わりではありません。訓練を行う中で定期的に内容の見直しと改善をしていく必要があります。

というのも定めた対応が適切ではなかったために作成したBCP・防災マニュアルが上手く機能しない場合があるからです。

見直しと改善を重ねていけば、より完成度の高いBCP・防災マニュアルに近づいていくので、訓練終了後に行うと良いでしょう。

BCPや防災マニュアルの策定方法やシナリオの作成方法を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

BCP策定の基礎知識と読んで得する策定の6つの手順
防災マニュアルの効果的な作り方と防災に必要な2つの対策
防災訓練シナリオの基本と完成度の高いシナリオを作る方法

まとめ

今回は新型コロナウイルスにおける複合災害の基礎知識と避難所の影響などを説明しました。

最後にもう一度おさらいすると本記事の重要なポイントには次の3点があげられます。

  • 複合災害とは、ほぼ同じタイミングまたは復旧中に別の災害が発生すること
  • コロナ禍で複合災害が発生すると何も対策していけなければ避難などで集団感染が発生するリスクがある
  • コロナ禍における複合災害を踏まえた避難所の運営が求められており、自宅やホテルへの避難も推奨されている

この記事を参考にして、コロナ禍における複合災害に備えましょう。

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リアルタイムに配信するAI緊急情報サービス「FASTALERT(ファストアラート)」は、新型コロナウイルスだけでなく、国内外の災害・事故・事件などのあらゆるリスク情報を発信する企業・団体・公共セクター向けサービスです。

FASTALERT(ファストアラート)」はAIによる正確なリスク情報をリアルタイムで受け取れるため、人海戦術でかけていた余計なコストをカットし、風評被害を防ぐ初動対応を迅速に行えます

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