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防災・減災・BCP

新型コロナウイルスの空気感染に関する現状と2つの感染経路

(最終更新日:2020年5月18日)

新型コロナウイルスの全貌はまだ明らかになっていませんが、新型コロナウイルスが空気感染するという話を聞いたことはありませんか。

しかし、日々膨大な量の情報が発表されているため、新型コロナウイルスによる空気感染が本当かどうか分からず不安な方もいるでしょう。

今回はそんな方のために新型コロナウイルスの空気感染に関する研究と研究結果が誤認された背景、換気が推奨されている理由などを解説していきます。

この記事を読むことで現時点で立証されている感染経路の理解が深まるので、ぜひ参考にしてください。

※現時点(本記事公開時点)の内容を説明しています。今後の研究結果やデータによって内容が変わるおそれがありますので、ご注意ください。

現時点では新型コロナウイルスによる空気感染は確認されてない

NIH(アメリカ国立衛生研究所)などの研究グループが2020年3月17日に「Aerosol and Surface Stability of SARS-CoV-2 as Compared with SARS-CoV-1」で新型コロナウイルスがエアロゾルで最大3時間生存することが判明したと発表。

同記事によれば、この実験は新型コロナウイルスの小粒子(5μm未満)を湿度65%に設定した特殊な金属製円筒の中で人工的に発生させ、空気中に漂う状態を維持した上でその生存率を調査するといった内容でした。

実際に新型コロナウイルス感染者周辺の空気を調査した実験ではありませんでしたが、これらがもとになって新型コロナウイルスが空気感染するという誤った認識が主にSNSなどで拡散されたのです。

日本エアロゾル学会が発表する「エアロゾルとは」によれば、エアロゾルは以下のように定義されています。

エアロゾル
気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子と周囲の気体の混合体(0.001μm〜100μm程度)

上記のように空気中に漂う様々な粒子をエアロゾルと呼んでおり、医学や工学など幅広い分野で使われています。

論文などによっては新型コロナウイルスのエアロゾルを吸引・感染した状態をエアロゾル感染と呼称している可能性はありますが、日本呼吸器学会が発表する「感染症・結核学」によれば、そもそもエアロゾル感染に関しては世界的に定義が統一されていないのが現状です。

また現時点では新型コロナウイルスによるエアロゾル感染・空気感染は確認されておらず、前述したNIH(アメリカ国立衛生研究所)が2020年3月24日に発表した「Study suggests new coronavirus may remain on surfaces for days」によれば、あくまでも新型コロナウイルスによる空気感染の可能性を示唆しているのみであり、空気感染がどの程度、起こる可能性があるのかは研究が進んでいないとしています。

新型コロナウイルスの2種類の感染経路

次に現時点(本記事公開時点)で立証されている新型コロナウイルスの感染経路を解説していきます。

対策をとる上でどれも重要な内容となるため、ぜひ読み進めてください。

飛沫感染

飛沫感染とは、新型コロナウイルス感染者による咳やくしゃみによって周囲に飛び散った飛沫(ウイルスを含んだ粒子)を口や鼻から吸い込んで感染することです。

現時点では、飛沫の最大飛距離は約2メートルであり、それ以上離れていれば感染しないと考えられています。

接触感染

接触感染とは、新型コロナウイルス感染者の飛沫に手で接触した状態で目・鼻・口などの粘膜に触れると感染することです。

ドアノブやエレベーターの押しボタン、電車のつり革など不特定多数の方が触れる場所には十分に注意し、粘膜に触れる前に手洗いなどをすることが有効と考えられています。

定期的な換気が推奨される理由

厚生労働省が発表する「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」によれば、以下3つの条件を満たす場所で集団感染が確認されているようです。

  • 換気が悪い空間(密閉空間)
  • 人が密集している(密集場所)
  • 近距離で会話や発生が行われる(密接場所)

政府はこの3つの条件を合わせて「3つの密」と呼んでおり、この条件の場所を避けるように推奨しています。

その一環として定期的に換気するように呼びかけていますが、厚生労働省が発表する『「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法』で言及されているとおり、現時点では換気だけで感染を確実に予防できると明らかになっているわけではありません。

そのため、定期的な換気を行いつつ、手洗いなどその他の新型コロナウイルス対策も徹底しましょう。

現時点で有効とされる新型コロナウイルス対策3選

次に現時点で有効だと考えられている新型コロナウイルス対策を紹介していきます。ぜひ参考にしてください。

手洗い・アルコール消毒

日本ウイルス学会が発表する「新型コロナウイルスについて」によれば、今回の新型コロナウイルスはアルコールや手洗いなどに弱いエンベロープウイルスに該当するとされています。

そのため、新型コロナウイルスの接触感染を防ぐために手洗いやアルコール消毒を徹底的に行いましょう。

厚生労働省の「手洗いの時間・回数による効果」によると、ハンドソープを使って10秒または30秒のもみ洗いをして、15秒すすいだ場合、手洗いなし(残存ウイルス数:約1,000,000個)と比較してウイルスを数百個まで減少できることが判明しています。

より詳しく新型コロナウイルスに関する消毒方法を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

新型コロナウイルス対策で消毒が有効とされる理由

マスクの着用

新型コロナウイルスに感染しても人によっては症状を自覚できない無症状になる場合があります。

そのため、少しでも体調が悪ければ新型コロナウイルスに感染しているおそれもあるので、万が一に備えてマスクを着用した上で休みましょう。

新型コロナウイルス感染者がマスクを着用することによって周囲への飛沫感染・接触感染のリスクを減少できると考えられています。

またCDC(アメリカ疫病予防管理センター)の「Recommendation Regarding the Use of Cloth Face Coverings, Especially in Areas of Significant Community-Based Transmission」によれば、人が密集している場所ではマスクの着用を推奨しています。

ただ、WHO(世界保健機関)の「Advice on the use of masks in the context of COVID-19」でも語られているとおり、健康な方が着用するマスクの予防効果は限定的だと考えられているのが現状です。

マスクの着用だけでなく、手洗いなどその他の対策も怠らないようにしましょう。

ここでは簡易的な説明となりましたが、さらに詳しく新型コロナウイルス対策としてのマスクの予備知識を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

新型コロナウイルスに関するマスクの効果とその基礎知識

テレワークなどで周囲と距離をとる

新型コロナウイルスによる飛沫感染・接触感染を防ぐために以下4つの対策を行いましょう。

  • テレワークで在宅勤務する
  • フレックスで満員電車などによる通勤を控える
  • オンラインで会議や面談を行う
  • イベントや外出の自粛

もちろん、運輸など企業によっては業務上テレワークなどを実施できないケースもあります。その場合は、手洗いやアルコール消毒などその他の対策を徹底すると良いでしょう。

より詳しくテレワークや新型コロナウイルス対策を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

テレワークが新型コロナウイルス対策として重視される理由
企業の新型コロナウイルス対策6選と知らないと危険な基本

新型コロナウイルスや自然災害などリスク情報で活躍するFASTALERT

新型コロナウイルスや自然災害などのリスクによる被害を最小限に抑えるためには迅速にリスク情報を把握しておく必要があり、万が一リスク情報の確認が遅れると初動対応の開始が遅くなるため、被害の拡大へつながるおそれがあります。

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まとめ

今回は新型コロナウイルスの空気感染に関する現状と換気が推奨されている理由などを説明しました。

最後にもう一度おさらいすると本記事の重要なポイントには、次の2点があげられます。

  • 現時点では新型コロナウイルスの空気感染は立証されていない
  • 現時点で立証されているのは飛沫感染と接触感染の2種類

この記事を参考にして適切な新型コロナウイルス対策を導入しましょう。

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